2014年08月05日

「惑星のさみだれ」 アニマの転生先を考えてみる

「惑星のさみだれ」でずっと気になっている話です。

当面のラスボスだったアニムスが獣の騎士団とさみだれに敗れた時、彼の転生先が500年前の師匠(秋谷稲近)だと判明します。
今までの9冊からは全く想像が出来なかった驚きの事実に、はじめは前後のシーンが頭に入らないくらいでした。

が、今読むとアニムスの転生先以外にもかなり重要な情報が散りばめられていることがわかります。
少しだけ抜き出してみます。

「輪廻の輪を探せ」
「かいだことのない懐かしい匂い」
「見たことのない懐かしいもの」
「知らないのに好きなもの嫌いなもの」
「そしてそれ(輪廻の輪)は車輪の形をしていると思う」


なんと、次作の「スピリットサークル」の情報が盛り込まれていました。
「スピリットサークル」3巻の時点では、この作品とのつながりはまだ見えていませんが、ここで存在が仄めかされている「輪廻の輪」が同じものなのだとしたら、ゲストで誰か出てくるくらいのサプライズはあるのかもしれません。

少し逸れたので、「惑星のさみだれ」に話を戻します。
アニムスとアニマのやり取りでもう1つ気付いたのが
「アニマの転生先もここで判明しているのではないか?」
ということです。

003

「…いるかな…」と言い、自信が無いアニムスをアニマが後押しして、確信させているように見えます。
(だいぶ強引な解釈ですが。)

この作品にとって「確信すること」が特別な意味を持つのは主人公の夕日が度々見せてくれています。
それを踏まえて、アニマの「いるさ」という確信を受けて、ここでアニムスの運命が確定した、と読み取りました。

この強引な仮説を踏まえて、本題です。
アニマの転生先も、アニムスと同じ500年前ではないでしょうか。

アニムスの転生先・師匠に関わった人物は500年前だと2人います。
ほぼ名前だけ出てきた謎の仙人と、最初の弟子です。

最初の弟子がアニマの転生先だと考えると、全能を得た師匠(若)が、自分が人間だと思い知らされるきっかけの人物ではあるので可能性はありそうです。
つまり、彼がアニマの転生先…ではありません。
(ちなみに、師匠がちゃんと順番通りに弟子の名前を思い出してくれていたら、彼は「たけ」という名前らしいです。意外と可愛い。)

勿論、謎の仙人でもありません。誰なんだお前は。

と、この2人が違うとなると誰もいなくなってしまいました。
…が、よくよく考えると、実は500年前の師匠に関わった人物はもう1人いました。

004

「全てを知るもの」がアニマの転生先じゃないか、と思うんです。

理由は2つあります。
1つ。師匠=アニムス自身が「全てを知るもの」に直接転生したわけではないこと。
1つ。アニムスが死んだ時、アニマが「もっと早く止めてあげられなくてごめん」と泣いたこと。

前者は説の補強なので、後者が大事です。
アニマは間違いなく、次の転生先では自分が直接関わることで兄の運命を何とかしたいと考えたはずです。
幼いアニムスは大人の手によって自分が「かみさま」だと錯覚してしまい、狂った運命を選んでしまいました。
もし、神通力を手に入れた500年前の師匠が、謎の仙人とだけ関わり続けていたら…?
さて、彼はどうなっていたのでしょう。

というわけで、師匠の最期を見ればわかるように、アニマは今度はちゃんとアニムスの運命を救うことができました。
めでたしめでたし。

…これで終わるとアニマが本当に「全てを知るもの」に転生したことになってしまうので、最後に少しだけ補足をします。
アニマがアカシックレコードそのものに転生したとしたら、アニムスが流石に少し可哀想です。また新たなドラマが生まれて、もう1作品出来てしまいそうです。
(「巨大な何か」が本物のアカシックレコードで、アニマがその一部に転生したという考えもあります。)

というわけで、あまり美しくない結論になってしまいますが、
アニマは「(宇宙の)全てを知るもの」ではなく「(師匠=アニムスの運命の)全てを知るもの」に転生した、ということでどうでしょうか。
この2つの何が違うんだ、と聞かれると難しいところではありますが。






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「イレブンソウル」 運命の女性たち

何回読んでも飽きない「イレブンソウル」から、作中で描かれていない部分を想像した話です。

戸土野作品といえば女性が強いことで有名です。
「イレブンソウル」ではヒロインがキングコングだの何だの言われていました。
それに、黒幕のあのお方も女性です。女性だけで構成された三番隊なんてのもありました。
が、今回はそんなヒロインズの話ではなく、出番としては少ない2名に触れてみます。

今回のタイトルは「運命の女性たち」です。
さっそく順番に見ていきましょう。

①たけちーの恩師


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主人公・たけちーこと塚原武道の恩師・理科の先生(名前不明)が1人目です。
父親に強制させられて剣の道を進んでいた小学5年生のたけちーは、彼女と出会う事で星の素晴らしさを知り、宇宙を目指すようになりました。
彼女に出会わなければ、たけちーの運命は全く別のものだったかもしれません。

ちなみにこの先生、たけちーの初恋の人らしいですが、結婚をしてしまったそうです。
結婚して苗字はどうなったんでしょうか。門脇でしょうか。


②万を助けた女性(門脇亮子)

002

画像に悪意がありますが、彼女の姿がまともに出ているコマは他にないです。

たけちーの親友にして、第弐部の大ボス・伊藤始の弟・万(よろず)。
アメリカで起きたシャヘルの暴走事故の際、万を助けた後に命を落としたこの女性・門脇亮子さんも、物語の重要人物の運命の女性と言えるでしょう。
万が彼女に助けられず、その場で命を落としていたら…?伊藤始はどうなっていたのでしょうか。
それに、門脇も第弐部のメインキャラクターなので、亮子さんが物語に与えている影響はかなり大きいです。

こういう容姿だとわかってからは、亮子さんがたけちーの恩師だと判明するものだとずっと思っていました。
(たけちーが亮介くんを見て気付く、という感じで。)
もしそうだったら、色々と面白い展開が見られたかもしれません。
門脇との関係性が少し変化していたのかな、とか。
亮介くんの出番がもう少し増えていたのかな、とか。
門脇がフェードアウトしないで済んだのかな、とか。

作品が完結した今でも、この2人が同一人物なのではないかと少し疑惑を持っているくらいです。
ちなみに、たけちーが5年生の時に会った先生が結婚後アメリカに渡ったと仮定して、シャヘル暴走の時にたけちーと万が何歳だったのか、という時系列は全く考えていません。
よって、その辺を読み解ける人がいたらすぐに論破される説です。

ちなみに、滝川奈々の母親も「顔が描かれていない茶髪の女性」です。
たけちーと万と奈々の共通点は、幼少時にシャヘルに襲われて運命が大きく変わってしまったという所です。
が、それだけではなく、今回の話がもう1つの共通点です。
3人とも茶髪の大人の女性が運命の転換点に居て、全員の顔が描かれていないというのは戸土野先生の意図的な演出なのかな、と要らぬ深読みをしてしまうのでした。


イレブンソウル 1 (コミックブレイド)
戸土野正内郎
マッグガーデン
2012-10-25


イレブンソウル 15 (コミックブレイド)
戸土野正内郎
マッグガーデン
2014-02-10




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