「鬼滅の刃」 表紙の法則性を考えてみる週刊少年ジャンプ14号感想(2017)

2017年03月12日

「終極エンゲージ」1話 感想

「ジャンプ+」掲載です。無料で読めるのでぜひ本編を読んでから感想を読んでください。 

2016年のジャンプSQクラウンに掲載された「ハトシェプスト」という読み切りが年内ナンバーワンだったので、連載化が告知されてからずっと楽しみにしていた「終極エンゲージ」がとうとう始まりました。
読み切りが連載化する場合、1話目が読み切りとどれだけ違うかが個人的にはけっこう気になるので読む前からドキドキしていたんですが……全く別物で驚きました。
そしてやはり面白いです。

主人公のカルキとクリスを差し置いて出てきた「次の地球王」ルスと、人魚のような姿の異星人・キーアが物語を進めていきます。まずここで困惑しましたが、根幹の設定は変わっていませんでした。
地球の王が宇宙で一番強いため、その妃になるために宇宙中から女性が集まってきて、戦いによって王妃の座を決めるという設定はわかりやすくスッと入ってきます。それに、人間だけでなく色々な姿形をしている宇宙人が出てくるということは、登場する女性キャラの幅が無限にあるということで色々な需要に対応できそうです。

話がいきなり逸れました。
ルスはキーアに一目惚れしてしまうわけですが、まあ16歳の少年が裸を見た女性が可愛くて性格も良い子だったら惚れてしまうのはわかりますよね!
あとやはり、江藤先生の描く「良い奴」は細かい描写で本当に良い奴だとわかるから好きです(別の読み切りをもう1本読んでいます)。今回でいえば、ルスが付き人にキレてしまった後に謝っていたりとか、キーアはひたすらいい子です。
この時点ではまさかあんなことになろうとは思わず……。今見ると明らかにフラグなんですけど、主役が出てこないので混乱していて気付きもしませんでした。

さて、バトル漫画なのでバトルも気合入っています。
短期決戦ですがお互いに見せ場があって良いですね。蛇腹剣(BLEACHの「蛇尾丸」みたいな剣)がすごい好きなのでキーアの戦法がめちゃめちゃツボにハマりました。 
が、決着は悲惨なものでした。これはジャンプ+じゃないとできませんね。
あんなことになったのに民衆も実況の人もスポーツの試合でも見るかのように興奮しているのが、王以外にとっては「娯楽」でしかないんだなと伝わってきて、当事者とそれ以外とのギャップが感じられました。この辺は後々掘り下げられるんでしょうか。

そして、「終極エンゲージ」は、ルスの物語ではなかったと判明します。
キーアを愛していながらも、その彼女の命を奪ったディアナが王妃となり、「地球王」ルスはかつての強気を失った抜け殻のようになってしまっていた、と。あまりに残酷な展開です。
ただ、こういう背景があったとわかった後に「ハトシェプスト」を読んでカルキとクリスの関係をもう1回見てみるとものすごく納得しましたね。
(読み切りでは16代の地球王になるはずのクリスが連載では14代になっていたりと、微妙に設定を変えて読み切りから予測ができないようにしてあるのがズルい上手いですね。)

先の展開に期待しかない1話ですし、本当の主人公のカルキとクリスについて読み切りで知っているので期待しかないんですが(2回言った)、1話がほとんど「主人公の親父の可哀想な過去」というのはアンケート的には大丈夫なんでしょうか。それだけが不安です。


このエントリーをはてなブックマークに追加
comic_review_10 at 01:06│Comments(0)終極エンゲージ | 漫画感想

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
「鬼滅の刃」 表紙の法則性を考えてみる週刊少年ジャンプ14号感想(2017)