雑記

2017年12月01日

実写版「鋼の錬金術師」を見ました

鋼の錬金術師4コマ (ガンガンコミックス)
荒川弘
スクウェア・エニックス
2017-11-22


実写版「鋼の錬金術師」が今日から上映開始しました。
最近たまたま全巻読み返していたのと、0巻が欲しかったのと、映画の日で料金が1,000円だったので、公開初日に見てきました。

原作は完全版で全巻持っている程度で、特定のキャラクターに思い入れがあって改変は許さない!なんて思ったことはありません。
その程度の緩いファンですが、トータルの感想としては良かったです。

ハリーポッターの次はこれだ!とか言い出す意味不明のCMや、
試写会を見た人が漫画の1シーンのセリフを改変して改悪だ!と言いながら堂々とネタバレをしていたのを見てしまったので期待が薄まっていて、それこそ0巻をもらうために行くか……くらいの気持ちでしたが、もう1回言います。良かったです。
アニメ版を許容できた人は「実写化したらこうなるかな」くらいの気持ちで見られるのではないでしょうか。

映画の内容について幅広く、しかも最後までネタバレして書いているので劇場で見る予定の方はご注意ください。




〇良かった点

・ストーリー
1巻からホムンクルスのラストを倒すところまでを、過去編無しで、傷の男(スカー)やアームストロング少佐、ハボック達など多くのキャラクターを削って、2時間くらいにまとめています。
大胆に切り貼りしているところがあるものの、ストーリーに大きな破綻が無くよくまとまっているな、という印象です。
タッカーの出番を増やし、原作終盤で登場した賢者の石をエネルギーにした不死の兵隊の群れを出すことで、エルリック兄弟の罪とあわせて「錬金術で生命を弄ぶこと」の愚かさや無謀さが強調されていたように感じました。
大総統が出ないことで、軍の闇の部分をハクロ将軍が担っており(!)、ホムンクルス組とも別行動を取る第三勢力として(!)活躍したのには驚きましたが、「もう誰にも支配されない」的なことを言っていたので、セントラルで大総統の秘密を知って、従えずに左遷されてきたみたいな設定なのかなと補間しています。
1本の映画としてまとめる以上は着地点が必要なので、「アルの肉体と再会して、元に戻せる希望を持って終わる」というのは綺麗な終わり方でした。


・エドとアル

エドについては率直に「弱くなってる」と思いました。弱音を吐いたり、泣くシーンが非常に多い。
ただ、弱くなっているからこんなのエドじゃない!という意味ではなくて、
(主演の山田涼介さんが他に出演している映画・ドラマなどを見たことがないので何とも言えないのですが、)山田さんが演じることによって生まれた新しいエドなのかな、という見方をしています。
過去編は描かれていないので、師匠のイズミに出会わないで独力で強くなった世界のエドなのかな……なんて思ったりもしました。
が、最大の改変ポイントであり、映画を通して一番良かったポイントだと思ったのが「アルとの喧嘩で、機械鎧では殴らない」ところです。たぶん原作のようにエドが強かったら生まれなかった名シーンなのではないかな、と。
アルはフルCGなのがすごい!くらいのものでした。活躍が少ないのは動かすのが難しいからなのか……。真理の扉を開かせられたせいで早々に手合わせ錬成が出来るようになったのは燃えました。
2人とも後半はほぼ脇役と化していたのが残念でした。

〇大佐
後半の主役ですね。
原作、アニメ以上に「炎は強い」ということを視覚的に見せてくれました。火炎放射は強すぎるし、指パッチンを連発した方がビジュアル的に格好良いのでは……とは思いましたが。
試写会を見てキレた人の感想で「原作とは違う選択をした」ことがありましたが、原作とシチュエーションが全く違って、今回はヒューズ中佐が殺された直後であり、原作は大総統と関わり合うことなどの経験も経てできるようになった選択だと思っているので、そりゃ今回の状況だと殺すしかないのでは…?と思ったので、全然気にならなかったです。

〇ホムンクルス組
ラストについては、ソラリスとして人間社会に溶け込んで人間のことを少しだけ知ったことや、マスタングを喪った(と思った)ホークアイの涙を見たことで人間が「愚かで悲しい生き物」だと心から理解できるようになった変化が好きなキャラクターなので、ビジュアルだけじゃなくて内面にも踏み込んで欲しかったとは思ったものの、今回はラスボスだったのでマルコーを殺して残酷な一面を強調していたので、こっちに振り切って描かれたのもアリかなとも思いました。
最期に「死ねるから人間と同じ」だと言ったのは、エンヴィーがコーネロ教主を殺すときに言った「偽物がいなければ本物」とあわせて、ホムンクルス組の人生観が垣間見えて好きな演出です。
グラトニーはけっこう早くから正体を(影で)現していて、描写的に人間の見た目で人を食べるシーンは規制的な意味でダメなのかなと思いました。見た目はすごい再現度ですね。
エンヴィーは尺に負けた感じですかね。

〇コーネロ教主の錬成
まさかのノーモーション錬成で初戦から難易度高いな!と思いました。
エドが最後に真理の扉へ向かった時に錬成してたか?と気になったので、併せて考えて「実写版設定での賢者の石はノーモーション錬成(お父様と同じ能力)が使えるのかも」という説を思いつきました。自分の中では辻褄が合うのでそういうことにします。
それと、原作では合成獣が出てきたのに、岩からできた疑似生物に改変されていたのが激熱ポイントでした。こうすることで、生命を弄んだ錬成を現代の時間軸で行ったのがタッカーだけになるというのは考え抜かないと思いつかない改変ではないでしょうか…!
最初は見ながら「無機物から生命作ったらダメでしょ…!」と思っていたので反省しきりでした。


〇良くも悪くも気になった点
・木の板で物理的に遠くへ持っていかれそうになるアル
・お布団アル
・↑のシーンで整体師にしか見えない大泉洋さん
・また会おう!の大泉洋さん(笑いそうになってしまった。回想でまた出てきて笑いそうになった)
・火炎放射の錬金術師
・機械鎧のすごさ=ウィンリィのすごさや背景が原作未読の方には伝わらないのでは?と思った
・ウィンリィの出番が増えているのに伴って足を引っ張るシーンが増えていた
・機械鎧って壊れたらあんなにバチバチ鳴るものなの?(アニメ版を見たくなった)
・バトルが少なめで、ストーリーで感動させたいのかな、と思う構成。エドの強さがもう少し見たかった
・ギャグが少ない。原作の通りにやると漫才みたいになりそうなので無くてよかったかなとは思いますが
・エドが小さいと言われても大して怒らないし、何ならエドがいないところでアルがいじってた
・マルコー死んだけど続編でどうするのか
・原作で格好良いシーン(例:格の違いを見せてやる!など)があんまり格好良くなかった
・↑で言えばラストバトルで「俺たちの」になった時にあまり映えなさそう
・「真理」がチャラい
・最強の矛を折られて痛そうなラスト(爪が折れた時の人間っぽい)
・エンヴィーが弱い
・エンドロール後のあれ。「ガッチャマン」とかでも見ましたけど日本映画ってああいう終わり方しないとダメなんですかね!?
・↑なんですが、試写会ネタバレで「殺しちゃうから改悪!」とか言われていたので、死んでなくてほっとしました。
・↑これによって2作目以降で絶大なアドバンテージを得た彼
・↑でもグリードあたりにさらっとバラされそう
・やっぱり日本人で横文字の名前は気になる。でも1/4過ぎたくらいで慣れた


〇良くなかったなと思った点
・アルをタッカーに預けるエド:これはエドとアルの兄弟愛が好きなファンは許せないかもしれない……と思いました
・ホークアイ中尉が弱い:戦闘能力、存在感ともに。マスタングがやられて弱いところを見せるでもなく、アルやウィンリィと気さくに会話する優しい一面もないという中途半端さが勿体なかった。他の兵士が狙えない距離で1人だけ人造兵士を1体倒すとか見たかったです。
・「ずっと怖くて言えなかったことがあるんだ」が無かったこと。この前振りがなくてアルがエドに不信を抱いてほしくはなかったかな……と思いました


気になるところが長くなりましたが、また近いうちに原作が読み返したくなる、良い実写化だったと思います。
最後になりますが、入場特典・コミックス0巻の描き下ろし漫画もとても良かったです。
ここにきてタッカーのことがもっと嫌いになれるとは思っていなかった……。


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2015年02月04日

今、中村半次郎が熱い!

憂世ノ志士
スパイク・チュンソフト
2015-01-29





PS3のゲーム「憂世ノ志士」を購入しました。
記憶を失った坂本龍馬になってifの幕末を生きるゲームです。
「ダンガンロンパ」シリーズのスパイク・チュンソフトということで意外な展開あり、ぶっ飛んだキャラクターあり、そして王道の熱い展開もあり、と「幕末」という要素だけに釣られて購入したものの、かなり楽しんでいます。
(本命はヨアケ新撰組スタイルでプレイができる(と信じきっている)2月中旬発売の「憂世ノ浪士」です)

このゲームには当然、史実の有名人が沢山登場します。
そんな中で、格好良いなと思わされたのが今回のタイトルにある中村半次郎です。
これから紹介する漫画で出会った中村半次郎とは違ってぶっ飛んだアレンジはされていないものの、
(アレンジされているのかもしれませんが、他のキャラよりは普通のアレンジという印象です)
かなり良い見せ場がありました。あと、斬り合いでは沢山殺されました。強いです。
ネタバレするには早いので、詳しくはプレイしてお確かめください。
公式サイトには半次郎がいませんでした…)

そんな半次郎、漫画作品での印象もかなり強く、自分の中でブームが巻き起こっています。

○「ちるらん」の中村半次郎

013


主人公・土方歳三が今まさに戦わんとしている大ボス・芹沢鴨の同志の前に現れた半次郎。
土方たちと芹沢の同志が全面戦争に…!という展開の直前で現れ、これから戦う敵を喰ってしまうほどの存在感を放つアレンジで驚きました。
(これから戦う敵を喰ってしまうというか、土方たちと戦う前に斬り殺してしまうと本気で思わされました)

9巻の初登場時は顔見せ程度で退いたものの、最新11巻のラストで再登場しました。
今度こそ薩摩示現流による必殺が見られそうですが、
主人公サイドがかなり心もとないので、誰かしら増援が来ないと藤堂が死んでしまいます。

史実の半次郎は明治10年まで生きたそうですが、
「ちるらん」の半次郎はどこで散ってもおかしくない狂人・悪役のオーラが出ているので、
史実と違う方向に進むのか今後に期待です。


○「ヨアケモノ」の中村半次郎

013

出演はわずか5コマ(うち1コマは敗北シーン)なのに、
・もしゃもしゃ食ってる(「ヨアケモノ」キャラの特徴)
・ごわっそ
・どこかで見たマスク
・二人目の「三大人斬り」(一人目は刃朗と戦った岡田以蔵)
・次のページで三人目の「三大人斬り」が出てくる
・戦闘シーンをカットされる
と数多くの特徴を兼ね備えており、ヨアケモノファンの間では一生忘れられないキャラクターになりました
すごい奴だぜ

史実の半次郎は明治10年まで生きたそうですが、
斉藤一にバッサリ斬られたヨアケ半次郎はここで死んだのでしょうか
己には難しいことはわからない……

ちなみにどこかで見たマスクというのは



これですね
ヨアケモノファンの間で半次郎は「きたないカトウナルミ」と呼ばれています。


熱い!と言いつつハマっている作品の3パターンしか紹介できませんでしたが、
史実の人物がアレンジされて登場する作品にいくつも触れることによって、自分の中でのイメージが膨らんでいくのが楽しい!というのがわかってきました。
漫画に限らず、小説、ゲーム、ドラマなど領域を広げて興味のある時代の見聞を広めたいと思った今日この頃でした。
マイブームの幕末に関しては大河ドラマ「花燃ゆ」を見て倒幕側の気持ちを勉強していますが、今のところ「ヨアケモノ」が根を張っているので「倒幕派どもめ……」という気持ちで楽しく見ています。


それにしても「うしおととら」のアニメ化めでたいですね。完全版は必ず買います。
アニメの公式サイトがOPENしています


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