セインティア翔

2015年03月03日

「セインティア翔」4巻 星矢の格好良さに目から小宇宙が出る



「星矢さんッ!!わたしも…頑張りますっ!!ありがとう!!」

翔子と星矢のダブルペガサスが表紙の「セインティア翔」4巻感想です。
書店で平積みされておらず、表紙をチェックしないで手に取って他の漫画と一緒に買ったので、帰宅してから表紙を見ました。星矢が格好良すぎて変な笑いが漏れたので、本屋で見なくて良かったです。

○どんな話?

邪神エリスの撃退と引き換えに姉・響子を失った翔子は悲しみに暮れていた。
しかし、姉が守ると誓ったアテナ(城戸沙織)には新たな戦いが待ち受ける。
聖闘士を戦わせる大会「銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)」の開催を餌に、アテナに反旗を翻す存在を炙り出そうというのだ。
邪悪な影がアテナに迫る中、翔子は後に伝説となるペガサスの聖闘士と出会う!!

本家「聖闘士星矢」の序盤とここで重なるとは思わず、こういう展開になるか!と驚きました。
主人公が子馬座(エクレウス)であり、聖衣がペガサスに酷似しているので、星矢の代わりに翔子が存在する設定なのかなと思っていましたが、良い意味で裏切られました。
(異伝であることについて久織先生が一番気を遣っているのが作者コメントからも伝わるので、3巻までで読者が別物だと完全に認識してから、満を持しての星矢登場なのかも。)

4巻からはセインティアだけでなく、この作品オリジナルの聖闘士が何名か登場します。
(エリス側にいたオリオン座の彼はどこに消えたのだろう…。響子との回想が端折られているので、再登場フラグを残していますが)
吹き出しでパンツを隠しながらのドキドキする戦いも良いですが、車田作品の派生ということで美少年やゴツい男性が死闘を繰り広げるのもまた良いですね。
「ガイスティブブリッツ」なんて、本家にそのまま出て来そうな必殺技の名前で大好きです。

後半ではアフロディーテが翔子の前に現れ、沙織さんは早くもサガと対面する(!)という急展開で、本家に則しながらもかなり早い物語の展開になっていて1話ごとに目が離せません。
(一方で翔子の修行が永遠に終わらないのでは…という不安もちょっとあります)

046
辰巳の再現度から久織先生の星矢愛を感じます

シャオリン可愛いですね。
翔子の仲間が出揃っていないように感じますが、彼女が紫龍ポジションになるのでしょうか。


○とにかく星矢が格好良い4巻


047

何度も言います。星矢が格好良いです。
登場シーンから、サムズアップするところまで全てが最高でした。
今まで見てきたどの星矢よりも好きになったくらいです。

加えて、出番と活躍が「セインティア翔」という作品を引き立てる程度に抑えられているのが凄いです。
星矢は表紙と14話(出番が多い回)の扉絵を飾ってはいますが、翔子が奮い立つ為だけにピンポイントで出てきてくれます。
星矢と翔子は直接会話をしていて、それも復活の一要素になっていますが、翔子の心を決定的に震わせたのが「銀河戦争の星矢VS紫龍」の観戦というのも凄いです。
本編の展開をここで持ってきて、1シーンだけを切り取って、これだけ効果的に使えるのか!と、星矢の格好良さとは別の感動もしました。

今年読む漫画のなかでもベスト3に入るくらい好きなシーンになりそうです。


先ほどの辰巳もそうですけど、本家のキャラクターの魅力を損なわないように描いていて、それでいて「翔子の物語」が軸になっているバランスの良さを星矢の登場で改めて感じる事ができました。

元々面白いなとは思っていましたが、4巻で倍くらい好きになりました。
5巻が待ち遠しいです。



外伝が完結したら本編と合わせて大人買いします

このエントリーをはてなブックマークに追加
comic_review_10 at 23:02|PermalinkComments(0)